被災物は人生の記録

「震災をいかに表現するか、地域の未来の為にどう活かしていくか」というテーマで単に記録資料を残すことではなく、それらを正しく伝えていく。「伝える意思と伝わる表現」を大切に、美術館として蓄積してきたノウハウを駆使し、多様な視点で東日本大震災を表現することに努めたそうです。
被災した人を被災者と呼ぶように、被災した物を「被災物」と表現していました。
報道など一般にはガレキと表現されていますが、瓦礫とは、瓦片と小石を表し、転じて価値のない物、つまらない物を意味する言葉です。被災者にとって被災物は「価値のない、つまらないもの」ではなく、破壊され、奪われた大切な家であり、家財であり、何よりも大切な人生の記録です。ガレキという表現は適切ではないと強く話されていたのが印象的でした。
「反省とは未来を考えること」と捉えているそうです。津波発生を阻止することは不可能ですが、生き方は変えられます。津波を大災害化させないためには、人間が変わるしかない、地域文化を進化させるしかない。災害は、人の大事なものを一瞬で奪っていくのだと、重く感じ取りました。

インタビューした人:
リアス・アーク美術館 館長 山内宏泰氏
この記事を書いた人 :30代 女性 Y・O


TOHOKU VOICE

相日防災 東北視察 全社員統一プロジェクト

2021年3月~2022年3月にかけて総勢130名の相日防災株式会社の社員が4~5名ほどのチームを組み、東日本大震災の被災地(岩手県・宮城県・福島県)へ視察に赴きました。ここTOHOKU VOICE(トーホクボイス)では、その視察で聞いた生の声や、それぞれが感じたことをレポートにしたものを抜粋して、一言ずつご紹介しています。
●現地の声を、極力そのまま掲載しております。
●会話の一部を抜粋し、メッセージのように掲載しております。

※TOHOKU VOICE は、現地で聞いた生の声をそのまま掲載するよう心がけ編集されております。一部、内容を正確に伝えるための編集が加わっていることをご理解ください。(主語の補足、倒置法の修正等)
※また、現地の声を耳で聞いたものをメモやボイスレコーダーに記録し、それを元に文字を起こしていますので、言い間違い、聞き間違い等が含まれている可能性があります。