「何もかも備えようなんて思ったら、家をもう一軒建てるようですよ」と笑いながら話されていたのが印象的でした。
普段、災害への備えの重要性を訴え、様々な商品を勉強・提案している立場の人間として、“絶対の安全”を用意しておくことはできない。私達がせめてできるのは“減災”なのだと、改めて身が引き締まりました。
「持ち出し袋だって備えておけば安心だけど、生きてなきゃ使えないですからねぇ。」武蔵さんは悲しそうにそう言葉を続けました。いざという時のために備えている持ち出しセットも、持ち出せずに逃げる場合もある。とにかく生きていなきゃ使えない。まずは「逃げる=生きる」ということが最優先。そしてもし持ち出せなかったとしても絶対に取りに戻ってはいけない。大事なのは物でなくて、命なのだ。
- インタビューした人:
- 陸前高田市で民宿「むさし」を営むご夫婦 武蔵一夫さん・多賀子さん夫妻
- この記事を書いた人 :40代 女性 N・F
2011年3月11日に発生した東日本大震災津波により、私たちは多くの尊い命を失いました。東日本大震災津波伝承館は、先人の英知に学び、東日本大震災津波の事実と教訓を世界中の人々と共有し、自然災害に強い社会を一緒に実現することを目指します。そして、東日本大震災津波を乗り越えて進む姿を、支援への感謝とともに発信していきます。
TOHOKU VOICE
相日防災 東北視察 全社員統一プロジェクト
2021年3月~2022年3月にかけて総勢130名の相日防災株式会社の社員が4~5名ほどのチームを組み、東日本大震災の被災地(岩手県・宮城県・福島県)へ視察に赴きました。ここTOHOKU VOICE(トーホクボイス)では、その視察で聞いた生の声や、それぞれが感じたことをレポートにしたものを抜粋して、一言ずつご紹介しています。
●現地の声を、極力そのまま掲載しております。
●会話の一部を抜粋し、メッセージのように掲載しております。
※TOHOKU VOICE は、現地で聞いた生の声をそのまま掲載するよう心がけ編集されております。一部、内容を正確に伝えるための編集が加わっていることをご理解ください。(主語の補足、倒置法の修正等)
※また、現地の声を耳で聞いたものをメモやボイスレコーダーに記録し、それを元に文字を起こしていますので、言い間違い、聞き間違い等が含まれている可能性があります。