あまりに身近な津波

一番印象に残ったのは、震災当時のおかみさんのお姑さん(当時90歳)のお話です。お姑さんは、地震があった後も、庭石に腰かけて海を見ていたそうです。 「もう少ししたら、波が引いてって津波が来るから一緒に見よう」と、おかみさんを津波鑑賞に誘ったそうなのです。 お姑さんは昔、津波が来る前の引き波のタイミングで、普段海の底になっている場所が出てきて、そこにウニやらアワビやらを拾いに行っていたそうなのです。だから、一緒に見よう、あなたも見ておきなさい、という何気ない感覚でいるのです。 幸い、寄せてきた津波を見てお姑さんも少し高いところへ避難して難を逃れたという事でしたが、この話を聞いて、海沿いに暮らす人々にとってあまりに津波は身近なものになってしまっているのだと知りました

インタビューした人:
民宿さかやの女将さん
この記事を書いた人 :30代 女性 A・K


TOHOKU VOICE

相日防災 東北視察 全社員統一プロジェクト

2021年3月~2022年3月にかけて総勢130名の相日防災株式会社の社員が4~5名ほどのチームを組み、東日本大震災の被災地(岩手県・宮城県・福島県)へ視察に赴きました。ここTOHOKU VOICE(トーホクボイス)では、その視察で聞いた生の声や、それぞれが感じたことをレポートにしたものを抜粋して、一言ずつご紹介しています。
●現地の声を、極力そのまま掲載しております。
●会話の一部を抜粋し、メッセージのように掲載しております。

※TOHOKU VOICE は、現地で聞いた生の声をそのまま掲載するよう心がけ編集されております。一部、内容を正確に伝えるための編集が加わっていることをご理解ください。(主語の補足、倒置法の修正等)
※また、現地の声を耳で聞いたものをメモやボイスレコーダーに記録し、それを元に文字を起こしていますので、言い間違い、聞き間違い等が含まれている可能性があります。