あら、熊本地震のこと調べてるの?
何か起きてからじゃ遅いからね!前もって色々調べておくのが、「災害に備える第一歩」じゃないかと思って。
「備えmemo」がボウサイカくんの意識を変えたのかしら~!関心関心。
えーっ! 熊本地震のとき、熊本の動物園からライオンが逃げたんだって!防災グッズや非常食の用意だけじゃなくて、ライオンと戦う準備もしないとだね。
そのニュース、ちゃんと最後まで読んで。
『「熊本の動物園からライオンが逃げた」というデマ情報をTwitterに投稿して、神奈川県に住む会社員の男(20)が逮捕』・・・デマ!?
「デマ」は根拠のないうわさ話のこと。実際には、ライオンは逃げ出したりしてないの。
そっか~。じゃあライオンに備える必要はないんだね。
ライオンと戦う準備はいらないけど・・・「災害時はデマに気をつけよう!」こんな心構え1つだって、立派な「備え」よ。
災害時の情報収集はデマにご用心
詳しく知ろう
- 災害時はホントの情報とウソの情報が入り乱れている
- 各自スマホを持っている⇒情報発信者も素人なことも
- 発災時は誰しも不安=普段よりデマに引っかかりやすいという自覚を持とう
災害とデマ
今年で発災より100年を迎える関東大震災では、デマに悩まされた人々の様子が資料として残っています。
青物町(現在の小田原市)で銀行支店長として勤務していた片岡永左衛門氏は、自身の日記にて、当時の状況をこう綴っています。
「横浜監獄ヲ解放セラレタル邦人、朝鮮人・社会主義者ト合同シ襲来シ、毒薬ヲ井戸ニ投スルトカ、掠奪殺害スルナト風聞盛トナリ、各区俄ニ竹槍ヲ作リ警戒ニ勤メ人心恟々トシ、……」
(横浜監獄から解放された日本人が、朝鮮人や社会主義者と合流して襲来して、毒薬を井戸に投入したり、盗みや殺人をするという噂が大きく広まり、居ても立っても居られない人々は竹槍を作って警戒し、おびえていた。)
「恟々」はビクビク、おどおどしているって感じね。
片岡は、警戒を促す鈴の音で不安を感じたとも記しています。警戒する行為が現状を「警戒しなければならないという状況だ」と認識させ、不安を強めているのです。
関東大震災から100年近く経った熊本地震でも、デマは起きています。
路上を歩くライオンの画像はTwitter上で広く拡散され、騒動に巻き込まれた動物園には問い合わせが殺到してしまいました。
当該ツイートの写真は、そもそも日本で撮られたものではありませんでした。発信者も冗談で、初めの方に拡散した人も冗談と分かったうえで拡散したのでしょう。
ですがツイートを信じ込んでしまった人も少なからずいました。
冗談でこのような情報を流す人も、ツイートを信じてしまった人も、お互いのような存在がいることを想定していなかったということです。
●デマを拡散させる要素
文明が進歩してもなお、デマから逃れるのは容易ではありません。デマの拡散には様々な要素が関係しているからです。
【状況】
・問題への関心の高さ
・危険性の深刻さ
【心理】
・情報が手に入らない「不安」
・状況が改善されない「いらだち」
・情報を拡散して誰かを助けたいという「善意」
【情報媒体】
・情報源のあいまいさ
・情報発信/受信のしやすさ
こうした要素が複雑に絡み合い、デマを拡散させます。これらの要素が自分の判断に影響することを念頭に置いてみてください。
「この情報は信頼できるのか?」とファクトチェックをしたり、「今の私は冷静に判断できる状態なのか?」と自分を見つめなおすことで、デマを信じたり拡散してしまうのを防ぐことができます。
騙されようと思って騙される人はいません。情報を受け取るときも発信するときも、必ず一歩立ち止まって、その情報が本当に信頼できるものか精査しなければいけません。
災害時の情報収集はデマにご用心
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