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住宅火災の原因

12月から3月までは火災が多発する時期です。冬季は空気が乾燥し、建物や家具などに含まれる水分量も少なくなり、引火しやすくなるため、火災の備えがより重要となります。

そこで今回は、住宅火災の原因上位である【コンロ火災】【電気火災】について取り上げます。危険なポイントと対策を知って、日常の備えをしっかりと行い住宅火災を防ぎましょう!

コンロ火災

ガスコンロが原因で発生する火災は年間約3000件。台所のコンロは毎日のように使用するものですが、ちょっとした不注意が火災につながることもあるため、慎重に取り扱う必要があります。

コンロ火災の原因TOP3は・・・
【1位】消し忘れ・放置【2位】コンロ周辺にある可燃物への引火【3位】誤操作による出火
です。

1つずつ細かく見ていきましょう。

消し忘れ・放置

年間約3,000 件のうち、約1,200 件が消し忘れによる火災!調理中に子どもの面倒を見たり、電話がかかってきて台所から離れたりと、コンロの火を消さず他のことをしているうちに、火が燃え広がるケースが多くみられます。

コンロ周辺にある可燃物への引火

コンロのそばにあった布巾やペーパーなどに火が燃え移り、火災に発展したというケースも多いです。また冬は、コンロ奥に手を伸ばし、衣類の袖口に火が燃え移ったケースも。これは着衣着火と言い、近年事故が増えているようです。

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防炎アームカバー 日本防炎協会認定品

燃えにくい素材で作られた、防炎アームカバーです。公益財団法人日本防炎協会の防炎製品認定試験に合格しています。

誤操作による出火

コンロのスイッチに体がぶつかり、点火したことに気づかず火災が発生したり、電気ポットをやかんと勘違いしてガスコンロにかけ火災発生など、誤操作・誤使用が理由で火災になるケースもあります。

またIH調理器も、揚げ物をする際の油の量が少ないと、温度制御が機能せずに火災になる事例があり、使い方を誤ることにより火災の原因になるケースが見受けられます。

電気火災

次に電気火災について見ていきましょう。電気火災の一因に、トラッキング現象というものがあります。

トラッキング現象とは、コンセントと電源プラグの間に溜まったホコリが空気中の湿気を吸収し、ショート・発火する現象のこと。近くにカーテンやカーペットなどの燃えやすいものがあると、それに引火して火災が広がる恐れがあります。冷蔵庫やテレビなどの家電の電源プラグをコンセントに差し込んだまま長年使い続けている場所で発生することが多いです。

特に以下のような場所では、トラッキング火災に注意が必要です。

ホコリがたまりやすい場所

家具や冷蔵庫などの裏にあるコンセントや長年電源プラグを挿しっぱなしにしているコンセントには注意が必要です。ホコリが溜まっていないかを定期的に確認するようにし、長く差し込んだままの電源プラグがある場合は、ときどき抜いて掃除をしましょう。

「使わない電源プラグは抜く」「使わないコンセントにはカバーをする」という方法も有効です。

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ねこのコンセントカバー4個組 AKN-1804

ホコリと湿気からコンセントを守り、トラッキングによる火災を予防するのはもちろん、お子様のイタズラ防止にもなります。

たこ足配線

たこ足配線は、多くの電源プラグが一つのコンセントに接続されるため、以下のような危険性が高まります。

  • ホコリがたまりやすくなる
  • 電源プラグとの接点が多くなるためトラッキング現象が生じる確率が高まる
  • 複数の家電製品が同時に使用されることでコンセントに流れる電流が大きくなり、ホコリが熱せられやすくなる
  • タップやプラグの重みで緩みが生じ、コンセントとの間にホコリが溜まりやすい状態ができてしまう

水回りや結露しやすい場所

湿度が高いとホコリが水分を吸収して湿りやすくなり、電気を通しやすくなります。

ペットのいる環境

ペットの毛やフケは電気を通しやすいため、コンセントや電源プラグにたまった毛などが電極間をつないでしまう恐れがあります。

火災が発生してしまったら?!

初期消火の重要性

火災発生から2分間がカギ!

一般的に、建物内で火災が発生してから3分以内に天井に火が燃え移ってしまうので、初期消火が可能なのは出火から1〜2分程度となります。
(※初期消火とは…まだ出火して間もない段階で、火が小さい間に鎮火を目指す消火作業のこと)
道路状況によってはすぐに消防車が到着できない場合もあるので、火災の被害を抑えるには、初期消火を実施することが大切です。ただし、天井まで広がる状態になった場合は、すみやかに避難し消防隊の到着を待ちましょう。

消火器具を正しく使用する

万が一、火災が発生しても、消火器具を使用した場合は、7割以上のケースで被害軽減につながっています。消火器には、通常の消火器の他に、住宅用消火器やエアゾール式簡易消火具など、様々な種類があります。

住宅用消火器は、軽量コンパクトで女性やお年寄りでも扱いやすい仕様となっており、住まいに調和するデザインも多くなっています。

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住宅用消火器キッチンアイ MVF1HA

お酢をベースに食品添加物成分から作られた、人にやさしい中性薬剤を使用した、環境にやさしい消火器です。ストーブ火災や天ぷら油火災など、家庭で起こりうるさまざまな火災に対応します。

エアゾール式簡易消火具も小さく軽量で、ヘアスプレーなどの製品と同等の構造で使いやすいので、手軽に備えておけます。天ぷら油火災などの家庭内のボヤに有効なので、火災が発生した際に、すぐに手に取れる場所に備えておくと良いでしょう。

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エアゾール式 簡易消火具 消す兵衛neo

てんぷら油火災の初期消火に有効な、エアゾール式の簡易消火具です。天ぷら油を不燃化し、瞬時に消火!さらに高温になった油を冷やし、再燃を防ぐ効果もあります。

※初期消火の際に注意したいのが、「油に水をかけると、火が勢いよく燃え広がる場合がある」ということ。基本的なことですが、パニックになるとついやってしまう行為ですから、冷静に対応することも大事です。

消火器具がない場合は…

濡らしたタオルやシーツで覆う

濡らしたタオルやシーツで覆うことで、火を広げる原因となる「空気」を遮断して消火します。油鍋から発火している場合、油に水をかけると炎が大きくなってしまうので、必ず、空気を遮るように濡れタオルで全体を覆ってください。

カーテンを引きちぎって消火

カーテンに火が燃え移ると、天井へと広がる恐れがあります。天井に火が回れば初期消火では対応できず、鎮火の可能性は極めて低くなります。そのため、カーテンが燃えた場合は速やかにカーテンを引きちぎり、燃えている箇所を切り離してから消火してください。

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防炎カーテン プルシェルター

耐熱、消火機能を持ち火災に強いので、延焼を防ぐだけではなく、天ぷら火災などの初期消火や、被って避難することで火の粉や煙から身を守ることができます。

まとめ

今回取り上げた「コンロ火災」「電気火災」の他にも、たばこやストーブ等が住宅火災の原因となり、生活の中には危険なポイントが潜んでいます。前述した通り、初期消火にはタイムリミットがあり、早期の火災発見がカギとなるため、住宅用火災警報器の設置が重要となります。(平成22年4月より設置義務化)

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ニッタン 煙感知器 けむタンちゃん KRH-1B

初期火災の煙を感知して、警報音(音声)で知らせる住宅用火災警報器です。日本消防検定協会の試験に合格した検定品(住宅用火災警報器)です。

住宅火災において、住宅用火災警報器が未設置住宅と設置住宅を比較すると、設置住宅は火災発生時の被害が約3分の1(令和5年調べ)となっており、東京消防庁には、住宅用火災警報器が付いててよかったという事例が多数報告されています。

今回紹介した初期消火方法は知識として知っておくだけでなく、実際に防災訓練を通して動作等を身に付けることも重要です。あなた自身はもちろん、大切な家族の命・財産を守るため、いつ起こってもおかしくない火災に対して、対策や備えを忘れずに行いましょう。 (文・渡辺)

参照

・消防白書 令和5年版 https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r5/items/r5_d1-d6.pdf
・東京消防庁 火災予防 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/kasai/index.html
・株式会社ワイピーシステム 消棒(お役立ちコラム) https://www.syou-bou.com/media/
・みんなのBCP https://bcp-manual.com/fire-fighting/