※2017年04月18日に投稿された記事を再編集したものです

震災発生後、家屋倒壊の為、または度重なる余震への不安から、避難所や車中での生活を余儀なくされる方たちが多くいらっしゃいます。そんな生活が長期化するにつれ、懸念されるのが「エコノミークラス症候群」です。

エコノミー症候群とは?

「エコノミークラス症候群」とは、医学的には「深部静脈血栓症」「肺塞栓症」といいます。

長時間、足を動かさず同じ姿勢でいることで、太ももの奥にある静脈に血のかたまりができてしまうことがあり、この血のかたまりが、歩行などで体を動かし始めた時に血流にのって肺に流れ、肺の血管を詰まらせてしまうことがあるのです。

血のかたまりが肺の血管を詰まらせてしまうと、胸痛、呼吸困難、時には心肺停止など、大変危険な状態を招きます。

初期症状としては、下肢が赤くなる、腫れる、痛みがあるなどの症状が現れますので、このような症状が発生したら急いで医療機関を受診するようにしましょう。

エコノミークラス症候群の予防策

車中では体をあまり動かすことができないため、発症の危険性が高くなります。

車中泊については2日以上の車中泊が危険とされていますが、1泊でも発症することがあるといいます。

特に女性は、トイレを我慢するために水分を十分に取らない傾向があり、発症することが多いと言われています。

水分が不足すると血液がドロドロになって、固まりやすくなり、血管を詰まらせてしまいやすくなるのです。

エコノミークラス症候群予防のため、我慢せず、適度な水分補給を心掛けましょう。また、出来るだけゆったりとした服装で、こまめに足の運動をすることも大切です。

1時間に1度、かかとの上下運動(1回に20回~30回程度)や屈伸運動をしたり、ラジオ体操や散歩、マッサージなども有効です。

「エコノミークラス症候群」は、場合によっては生命に危機が及ぶ可能性もあります。気分が悪くなったら我慢せず、早めに医療機関に申し出ましょう。