阪神淡路大震災から31年 震災を知り震災から学ぶ

1995年1月17日に発災した阪神淡路大震災から31年が経過しました。この震災は、著者にとって防災意識を大きく変えた出来事です。毎年犠牲者を追悼しながら、風化させないためにこの記事をまとめました。

阪神淡路大震災から31年 震災を知り震災から学ぶ

インフラの寸断

近畿圏広域が被害を受け、神戸市市街地(東灘区、灘区、中央区、兵庫区、長田区、須磨区)の被害は甚大でした。犠牲者6,434人は、第二次世界大戦後の自然災害では東日本大震災発生までは最悪の数字でした。

兵庫区大開通(1995年)

兵庫区大開通(1995年)

交通関係

港湾埠頭が沈下し、JR西日本など13社で鉄道が不通、高速自動車国道・阪神高速道路27路線36区間が通行止めになりました。阪神高速道路3号神戸線の倒壊は世界中の新聞一面に掲載されるほどの衝撃でした。橋脚1,175基中637基、橋桁1,304径間中551径間が損傷し、東灘区深江地区では635m全長にわたり高架橋が横倒しになりました。

JR新長田駅東口

JR新長田駅東口

水道・ガス・電気

約123万戸の断水、約260万戸の停電、大阪ガス管内約86万戸の供給停止、加入電話約29万件+約19万3千件の障害が発生しました。道路・鉄道・電気・水道・ガス・電話などの生活インフラが広範囲で機能停止しました。

「関西は地震が少ない地域」という当時の神話が、被害を拡大させた一因とされています。以降、都市型災害・地震対策における「ライフライン復旧」「活断層」「建築工法」「仮設住宅」などが注目されるようになりました。

発災時の環境

時刻

冬季早朝の発生により、公共交通・道路利用率が低く外出者も少なかったため市街地・自宅外での被害が抑制され、市民の多くが自宅で被災したことで帰宅困難者が少なく、安否確認が比較的容易で、昼間の救助活動により生存者の発見も容易でした。

気温

発災当時の神戸市1月の気温は最高気温約10℃、最低気温約3℃で、熱中症や凍傷の条件にならず、被災者を衰弱させる要因がありませんでした。多くが就寝時に被災し毛布で落下物から身を守られ、風が穏やかで火の使用が少なく延焼被害も最小限にとどまりました。時刻・季節・地理条件が災害被害の大小に大きく関与することがわかります。

特筆すべきこと

  • 「震度7」が初めて適用された都市直下地震として、世界から注目されました。
  • 自宅就寝中の圧死により6千人超の死者が出ました。20代の死者が30代より約200人多く、神戸市灘区の木造アパートに住む学生が多く犠牲になったとされています。
  • 「挫滅症候群(クラッシュ症候群)」が広く認識されるきっかけとなりました。
  • 緊急消防援助隊(消防)と広域緊急援助隊(警察)が創設され、東京消防庁のハイパーレスキュー、横浜市消防局のスーパーレンジャーもこの震災を契機に誕生しました。
  • 自衛隊への派遣要請が、市町村長や警察署長からも可能になりました。
  • 全国から救援物資・義援金・ボランティア活動が集まり「ボランティア元年」と称され、1月17日は「防災とボランティアの日」、前後7日間は「防災とボランティア週間」に指定されました。
  • カセットこんろボンベの形状が、1998年2月20日に統一規格化されました。
  • 缶入りパン・乾燥餅・レスキューフーズなど、非常食のバリエーションが大きく増加しました。
  • 災害時のトイレの重要性がクローズアップされ、備蓄品リストに追記されるようになりました。

阪神淡路大震災をきっかけにうまれたもの

防災グッズ編

緊急用愛の笛ヘルピ~(420円・税込/相日防災株式会社):3200Hz付近の音が出る笛です。「瓦礫に埋もれる、電池が誤作動する、高齢者は吹きにくい、大声は疲労する」という震災時の実情から開発され、少ない力で人の耳に届く音を実現しています。

緊急用愛の笛ヘルピ~

緊急用愛の笛ヘルピ~

ラクラク39バール(4,180円・税込/株式会社タニコー):女性・年配者も使える軽量なバールです。代表の水谷氏が阪神・淡路大震災での救助活動を目撃したことがきっかけで開発され、東日本大震災時に「細く重たいバール」という課題を再認識し試作を開始しました。

ラクラク39バール

ラクラク39バール

防災用缶詰マッチ[マッチ&ローソクの缶詰](462円・税込/株式会社ナカムラ):完全防水のマッチ缶で、マッチ約10本×2箱、ローソク約4時間×2個が入っています。神戸市内の被災メーカーが震災の教訓から企画したもので、長期保存でも缶内のマッチが湿気らない工夫がされています。

防災用缶詰マッチ[マッチ&ローソクの缶詰]

防災用缶詰マッチ[マッチ&ローソクの缶詰]

非常食編

缶入りソフトパン(432円・税込/パン・アキモト):オレンジ・ストロベリー・ブルーベリーの3種類。震災時、救援用パンが賞味期限切れで処分されてしまった経験を教訓に、焼きたての風味を保ちながら保存性を高めた製品として開発されました。

缶入りソフトパン

缶入りソフトパン

水だけあれば餅(432円・税込/クロレラ科学研究所):腹持ちが良く満腹感を得られる非常食です。神戸市のメーカーが自身の震災被災体験から開発したもので、電気・ガス不要、水さえあれば食べられます。

水だけあれば餅

水だけあれば餅

レスキューフーズ1食ボックス(980円~・税込/ホリカフーズ):発熱剤付きで温かい食事が可能な非常食です。被災者調査で「温かい食事が不足している」という課題が見つかったことと、自衛隊向け納品実績を背景に一般向けに開発されました。火・水を使わずに主食(ご飯)と副食(カレー・牛丼など)、スープを組み合わせて食べることができます。

レスキューフーズ1食ボックス

レスキューフーズ1食ボックス

おわりに

阪神淡路大震災は多くの教訓を残し、その後の防災に大きな変化をもたらしました。地震大国である日本には、今後も必ず大地震が起こります。この教訓を活かして対策を続け、自助努力によって被害を軽減していくことが求められています。

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